声の病気について
声がだんだん出なくなった
常用する薬物によるもの(吸入・内服)
これには、いろいろなものがありますが、代表的なものをご紹介します。
吸入薬によるケース喘息などの吸入で、「ステロイド」が入っている吸入薬があります。 「ベコタイド」「ベコナーゼ」「アルデシン」「フルタイド」その他があります。 何か月も使用しているうちに、声がかすれて出なくなってくることがあります。 声帯が痩せてしまうと、声が戻らなくなってしまうこともありますが、使用を止めて元にもどることも多いようです。 声かすれの予防としては、ステロイド吸入をした後に、家庭用の「霧吹き」で普通のお水をのどの奥に吸い込むようにして、 のどの奥(声帯がある喉頭)を洗い流す方法が、つい先ごろ学会で発表されました。
喘息の根本的な治療法として、ステロイドの吸入がかなり重要な位置を占めていますので、この副作用はもっと注目されるべきだと思います。 頻度も多く、「ステロイド吸入をしている喘息患者さんの5人に1人〜4人に1人に声かれが起こる」と書いてある文献もあります。 しかしながら、重症な喘息の方では喘息発作が命にかかわることもあるので、声のかすれがあるからといって、 安易にステロイド吸入を自己中止してはいけません。声かれで困ったときは、必ず主治医の先生と相談してください。
また、耳鼻咽喉科では声を良くする目的でステロイドを吸入で使うことがありますが、この場合は違う薬を使っており、 耳鼻咽喉科の通院でステロイド吸入をして声が悪くなることは、特殊なケースを除けばありません。
内服薬によるケース女性で、婦人科的疾患や、月経異常などでホルモン剤を出されている方のなかで、長期にホルモン剤を内服するうちに声がかすれてくることがあります。 「黄体ホルモン」には男性ホルモンのような作用があり、長期に服用して声が男性のように低くなる可能性があり、私自身の患者さんでもこのような方がおりました。 そう多いケースでは無いので、私自身は長期に経過を観察した経験はありませんが、教科書的には、一度声が変わったら元に戻らないと考えたほうが良さそうです。

